前編は以下のとおり
借金で嫁を社長に一日抱かせることに
借金で嫁を社長に一日抱かせることに 続編
もう社長に組み敷かれて淫ら鳴きしている嫁しか思い浮かばない。
頭が爆発しそうで、耐え切れずにどかどかメールした。
何分置きとか覚えてない。とにかくメール送りまくった。
「今なにしてる?」「状況おしえてー」
一向に返事はこない。
下手に返事催促したせいで、かえって妄想が膨らんだ。
七時過ぎだったと思うが、やっと電話が来た。
「ゴメン、返事できなかった」
「平気?」
「ヘーキ、ヘーキ」
「もしかして、しちゃった?」
「うん。ちょっとお酒飲んでから」
「・・・やっぱり・・・」
予想通り、社長に抱かれた後だった。
「ごめんね」と謝る彼女に、平静を保ったつもりでフリした。
「大丈夫? 変なことされなかった? 泣いてない?」
「平気だってば。Sちゃんの方がウチよりヤバそう」
「アイツを殺して俺も死にたい」
「ごめん。でも二人で覚悟決めたでしょ」
嫁は無理してたのかもしれないけど、
意外にサバサバというか、吹っ切れた感じの声音だった。
「また連絡するね」と嫁が電話切った。
もう一度、ブチ込まれるために切ったってことだ。
俺、また歩けなくなって、落ち着くまで時間がかかった。
社長の下で、のたうつ嫁の姿が浮かんでくる。
しかも、イヤイヤ抱かれている姿ではなくて、
肉棒を乱れ打ちされて声を上げている嫁と、
のけぞる嫁に打ち込む社長の姿しか浮かんでこない。
正気でいようと酒は飲むまいと思っていたが、ビール飲み始めた。
悶々とする俺をよそに、リアルタイムで二回戦目が進行してる。
今度は状況が不明じゃない。間違いなく抱かれている。
それから、電話はこなかった。何度メールしても。
後でこのことを嫁に問いただしたら、
「もう連絡するな」と社長から言いつけられたらしい。
俺がメール以外に何していたかというと、秘蔵AV観た。
妄想が膨らむ過程で、殺意よりも興奮が優っていることに
はっきり気づいた。
嫁が征服されてる姿を想像したりもした。
あるいは俺が社長になったつもりになった。
時に、嫁自身の心境を想像してみた。
妄想のバリエーションが、無限に湧いてきて止められねーの。
当時は寝取られなんて性嗜好は知らないから、
我ながら「何のビョーキだよ、これ?」と思ったよ。
朝になって、やっと嫁から電話が来た。
第一声は「お疲れ様ー」だった。
「まじ、酷いことされてない?」
「社長さん、紳士だったよ」
我慢できなくて聞いた。
一番知りたかったこと。感じたのかどうか。
「・・・怒らない?」
「怒んないて」
「気持ちは、よかった」
「マジ?」
「ゴメンね。我慢したけど・・・」
「会社休んだ。嫁ちゃん帰ったらすぐしたい」
「え~~っ、これ以上させる気なん?」
戻ったらずっと一緒にいてね、と言ってたのに。
それに、これ以上ってどれ以上だ、と言いそうになったのを飲み込んだ。
嫁は「心配することないよ。思ったより何ともなかった」と言った。
前の電話と同じ調子で、意外にカラッと男前だった。
オンナの方が強いのかなー、とこの時は納得したのだが。
空港に嫁を迎えに行ったら、
フツーに嫁友用のみやげをいっぱい買ってた。
社長からのみやげもあったがゴミ箱にズドン。
車に乗ったら何話したらいいのかわからん。
エロエロ聞きたいが、かける言葉がなくて無言で車を飛ばした。
「聞かないの? 聞きたくない?」と嫁。
「今ここで聞く勇気がない」と俺涙目。
それでも少し話した。返済金が割り引かれていた。
これでまた、いらない妄想が湧いてくるんだよね。
割引してもらえるようなことを嫁はしたのかと。
嫁は金と今後の話するんだけど、
俺は彼女と社長のセックスの中身しか頭にない。
家に着いたら、すぐに嫁をベッドに押し倒した。
ただ、嫁の気持ちを考えて、
聞きたいことをセーブしなきゃならなかったが。
俺が上からジッと見つめるだけで、嫁はすぐ女の顔になった。
この顔をアイツにも見せたんだと思うと、尋常じゃない嫉妬心が湧いてきた。
「何度したの?」
「わかんない」
「わからないくらいヤラれたの?」
「だってあの人、エッチだった・・・」
セックス覚えたてのガキのように体を求めてきたんだろうね。
電話もメールもさせないで。(次回へ続く)