前編は以下のとおり
もうすぐ結婚する同僚の女
もうすぐ結婚する同僚の女 続編
もうすぐ結婚する同僚の女 続3
もうすぐ結婚する同僚の女 続4
もうすぐ結婚する同僚の女 続5
もうすぐ結婚する同僚の女 続6
もうすぐ結婚する同僚の女 続7
俺は上体を起こすと、Y子の膝に手を当て、脚を押し広げてM字開脚にした。
繋がっている部分を見下ろす。Y子の体から出入りする俺のペニスには白濁して泡立った愛液がへばり付き、互いの体毛にも白い愛液が滴っていた。
お互いの臍から下や太股は汗と愛液でベトベトになっていた。Y子の尻の下のシーツは、失禁したように濡れて色が変わっている。
何度かY子はイってるようだけど「大イキ」はしてないはずだ。イかせてやりたい。でも俺の方が持つかな?
ぬるっ、ぬるっ、とY子の体内を出入りを激しくして、指でクリを刺激してやる。
「ああっ!あん!やっ!やあぁ…!」
Y子は首を左右に振り、声を高める。
グチョグチョつーか、グチュグチュつーか、ニチャニチャつーか…文字にするのが恥ずかしいくらい、湿り系の擬音が全て当てはまるほど、俺たちの繋がっている部分が、淫猥な音を立てた。
いくらでも溢れてくる。どこまで濡れるんだろ?俺ってひょっとしてすげーテクニシャン?それとも、今まで考えられなかった、俺とのセックスで、いつもより興奮してるだけ?
俺自身も、いつもより興奮しているし。禁断の関係って燃えるっていうからな…多分後者だろW
「R君!あっ…ぁん!R君…き、気持ちいいよぅ!」
「Y子、いいよ、すごく気持ちいい!」
互いの名前をうわごとのように呼び、なんだかいつまでもこれが続くような気分になってきた。…だが。
Y子の膣内が激しく蠢動し、両手の平を合わせて、思いっきり握りしめられたような締め付けを感じた。
「っ…ぁ………!」
Y子の声が途切れ、体が弓なりに反り返って硬直し、仰け反って無防備になった喉がヒクヒクと痙攣する。
俺も引き抜かれそうなペニスを、激しく四、五回抜き差しすると、精液が勢いよくあがってくるのを感じた。
Y子の体内から抜き出した一瞬後、暴れるように脈打ち、先端から精液を迸らせた。
「うーっ」 一段目はY子の首筋まで飛んだ。後は胸、腹と次々に汚した。二度目なのにすげー勢いと量だよWWWW
手でしごくと間歇泉のように、何度か噴き出し、Y子の臍に精液溜まりを作った。どれだけ出んだよ…
収まると、俺は全身の脱力感を感じ、自分の精液で汚れるのも構わず、弛緩したY子の体に覆い被さった。
しばらく体を重ねたままじっとしていた。Y子は眠ったような呼吸をしている。
俺は一度キスして、起きあがると、お湯で湿らせたタオルで、力が抜けてグニャグニャになったY子の全身を拭いてやった。
自分の体も軽く拭い、Y子の隣に横になる。片手枕で頬杖をつきながらY子の髪をかき上げ、撫でた。
「Y子、よかったよ、最高だった」
「……私も、すごく気持ちよかった」
Y子が俺の首に腕を回し、抱きついてくる。長いキスをした。顔と胸の当たりまで紅く上気していた。ほんと可愛いよ…。
前から可愛いとは思ってたけど。でもなんとかモノにしようなんて思わなかった。
三人で飲みに行こうといってて、Fが急に来れなくなり、ふたりで会ったこともあったのに。チャンスなんていくらでもあったのに。
なんでだろ。もっと早く、ヤってれば…。いや、もっと早くこの気持ちに気付いてれば、俺は今の彼女とつき合ってなかったかもしれないし、Y子も今の男とはつき合ってなかったかも知れない。
…いや、今はセックスして、気持ちが盛り上がってるだけ。今だけ、のことだよ…。
時計は十時半を回っていた。これ以上遅くなるとまずいので気だるい体を引きずって、のろのろと起きあがる。
一緒にシャワーを浴びる。さっきは一緒に浴びる口実だったが、いまはほんとに時間を節約するためだったW
互いに、汗と体液をざっと洗い流して、慌ただしく身支度をし、部屋を出た。
部屋から出るとき、俺はY子の肩をしっかり抱いていた。Y子も俺に体を預けている。
ホテルを出ると、涼しい夜気が、火照った顔を少し冷やした。
大通りに出る前に、もう一度だけキスすると、体を離して、いつものように並んで歩いた。
何かが変わってしまったような気がするし、あれは一時だけのことで、別に何も変わってない気もした。
会話もなく、人混みの中を歩く。なんか…まずいな。やばいよこんな気持ち。
いやいや、一時的に気分が高揚してるだけだ。……本当にそうか?
交差点に差し掛かる。Y子の乗る電車の線は、この交差点を、渡ったところ。俺の乗る電車は、交差点を過ぎてまっすぐいく。
「いいよ、ここで」Y子は立ち止まって言った。
「送らなくていいか?」
「大丈夫。もう遅いからR君も、早く行かないと。電車間に合わなくなるよ」
「そうだな」
「じゃあね…おやすみ」Y子は笑顔で言う。
「うん、おやすみ」Y子は交差点を渡った。
人混みに紛れて見えなくなるまでY子の後ろ姿を見送ると、その場を離れた。
Y子の式までの間、Fは「その前に三人で集まらないか」と言ってきたのだが、何となく顔を合わすのが、気後れして仕事の都合が付かない、と適当にごまかし続けた。
実際忙しかったけど。その気になれば都合は付いたけど。本当は会いたかったけど。なんかな、やばいんだよ。
以前のようにY子と接することが出来るか自信がない。Fが、様子がおかしいのに気付くだろう。それは避けないと。
Y子とふたりきりなら?それは別の意味でやばそうだ。
Y子と電話で、二度ほど話した。お互い、一切あの夜のことには触れず、今までと同じように話した。
会いたいよ、すげー会いたい。でも会っちゃいけないと思った。
三ヶ月後、Y子は海外で式を挙げた。それはちょっとありがたかったかも知れない。普通に、国内で式を挙げるなら、多分俺とFも出席することになるだろうから。
俺たちは電話で連絡を取るだけになっていた。
「結婚するとこんなもんかな」Fはそういって笑っていたが。そうだよ、こんなもんだよ。いや…それだけじゃない。
Y子の結婚から一年後、俺も結婚した。Fは出席したがY子は出席しなかった。
一応、招待状は出したんだけど。その日、旦那側の用事があるので残念ながら「欠席」いたします、と。残念なような、ほっとしたような。それから二、三日遅れてY子から手紙が来た。
「ごめんね。用事があるのは本当なんだけどね。旦那さんは行ってきていいよ、といってくれてるけど。私すぐに態度に出ちゃうから。R君もポーカーフェイス苦手だったよね。F君は気付いちゃうと思うよ。本当はすごく会いたかったけど、これじゃまずいと思って。なんだか上手く今の気持ちを言えません。私は今、旦那さんとは幸せに、毎日過ごしています。 R君、ご結婚おめでとうございます。彼女と末長くお幸せに。」
何度も読み返して、破り捨てた。取って置いて何かの拍子に彼女に見られたりしたらやばいし、Y子にも迷惑がかかるかもしれない。
それからは年賀状だけの付き合いになった。それもY子が旦那の転勤で、北海道へ行ってしまってから、住所変更の連絡もうやむやになり、それっきりになった。あれから五年経った。今はどうしているか知らない。
あの日、確かに俺はY子に惚れた。いや、ずっと前からそうだった。気付くのが遅かった?
あの日、Y子とああならなければ、今も続いていた?年賀状だけでも?友達として?それがよかったのか悪かったのか。
俺には今、子どもが一人いる。子どもは可愛いし、嫁さんのことは愛している。だけど…。
あの日、俺とY子は、交差点に差し掛かっていたのかも知れない。一緒に渡らなかった。それだけの事だ。