前編は以下のとおり
ギターを持った杏似の女の子
ギターを持った杏似の女の子 続編
杏似の妹と武井咲似の姉
杏似の妹と武井咲似の姉 続編
二人でシャワーを浴びて、俺は家に帰った。
全てを見られていたことも知らずに・・・。
数日後杏からメールが来た。
また会いたいので私の部屋で待ってます。
という内容が時間を添えて送られてきた。
時間が空いていたのでOKの返事をして、当日・・・
杏の家に行くと玄関のカギが開いており、杏に電話するもつながらず。
玄関に杏の物らしい靴があったので杏の部屋の方に向かって
「杏?いるの~?」と声を掛けると
ガタンガタンと音がしたためお邪魔する。
杏の部屋に行くとベッドの布団が盛り上がっており、
杏が隠れている様に見える。
ふざけているのかと思って「何やってんだよ」
と布団をめくると、そこにいたのは咲だった。しかも裸で。
俺は慌ててしまい「咲・・・この前はどうもね」
と普通の挨拶をしてしまった。
上半身丸見えでも何も反応しない・・・
と言うか少し怖い顔してる?咲にそっと布団を戻した。
こんな状況、どうしろっていうんだ???と混乱する俺。
すると咲が「私だけが裸じゃおかしいから黒田も脱いで布団入って」
と言う良く考えればおかしなこの指示に大人しく従ってしまった。
裸になって布団に入ると、咲は顔を近づけて、
怒ったような顔から泣き出した。
俺を抱きしめながら泣いていた。
どうしていいかわからず頭をなでていた・・・・・。
しばらく(30分くらいやってたかも)して
咲がキッとした顔で話しかけてきた。
「この前ここで杏とエッチしてたでしょ?」
ドキッとしてしまいあわてる。
彼女に浮気をバレた時のあの状況(笑)
「杏は黒田の事好きだよ。でも、私だって黒田が好き」
「だってお前今度結婚するって・・・」
「結婚するよ。でも何で杏としちゃったの?私とはしてくれなくて・・・」
「あの時は自分に自信がなかったんだよ。
本当に咲とは結婚したいと思ってた。それは本当だよ」
「あの時の責任とってもらうからね」
と言い、咲は布団を蹴とばした。
そして俺の上に馬乗りになり、
「私、結婚するんだからその前に責任とって処女もらってよね。」
「お前、まだ処女だったの?」と驚いて聞くと、
「驚くなかれ、31年間ずっと処女で、しかも玉の肌を
男性に見せたことはありません。黒田以外には」
初めは冗談かと思ったが、本当の事を明るく冗談っぽく言う昔の癖が
そのまま出ていたので、俺は逆に咲を押し倒し、
「じゃあ責任とらないとな」と顔を近づけ笑って言った。
軽くキスすると
「本当に初めてだからね・・・」
と小さい声で言う咲にドキッとしてしまい、俺の下半身が反応した。
既に裸の二人。抱き合いキスをすると昔の思い出が甦ってきて、
俺は本当に咲が好きだったんだなと思った。
そしてその頃の気持ちで咲を抱いた。
咲の視線から自分が見えなくならないように顔を見合わせ、
そして咲の下半身が潤うように、痛くならないように、優しく愛撫した。
頭の中には咲しかなくなっていた。
嫁も杏も婚約者も関係ない、ここにいるのが咲と自分だけ、
愛する者同士がつながった。
挿入しただけでこんなに幸福感があるんだ、と初めて感じた。
ほとんど動くこともなく、咲の顔を見ているだけで気持ちよかった。
キスをしたまま幸福感に包まれイってしまった様だ。
なんだか咲と一つになれた様な気がしてと言うか一つになっていたと思う。
「中で出したらヤバイ」とかは一切考えなかった。
本当に咲のことしか考えてなかった。
その後は二人無言でベッドに横になっていた。
隣の部屋から咲の電話のベルが鳴り、やっと現実に引き戻された。
俺は咲に好きだと言おうとしていた(と思う)
「咲・・・」と声を掛けると、
「それ以上は言わないでね、私たちの運命じゃないから・・・」
と言って電話を取りに行ってしまった。
戻ってくるまで俺はぼ~っとしていた。
「変な顔」突然来た咲に驚いた。
「なんで裸なの?」
ちゃっかり自分だけ服を着ていた。
俺は慌てて服を着ると咲に近づき、話しかけようとしたが、
「これから結婚式の打ち合わせなんだ」と遮られてしまった。
「お、おう」としか言えず、無言のまま咲の家を出た。
帰ってからも咲の真意を考えていたがわからず、
今度聞こうと思ったがその後、杏から聞かされた。
杏ともそれ以来関係を持っていないが、
杏と大学の友達との食事の際(学園祭以来仲良くなった)の帰り、
話をされた。
学園祭の打ち上げの日、咲は家に帰ってきており
(ガレージの方にも玄関がある)一部始終を見ていたそうだ。
杏に呼び出された日(咲に呼び出された日)
杏の携帯を勝手に使いメール送信し、消去していた様子。
そして、その日は咲の結納の日だったようだ。
家族がみんな集まっているのに当の本人が来なくて大騒ぎだったようだ。
あの電話が焦って杏が掛けてきたものだったらしい。
咲は俺と会ってしまったことで気持ちが揺らいでしまったようだ
と杏が教えてくれた。
俺と関係を持ったことで吹っ切ることができたという杏の話。
だが、杏が俺に処女を捧げていなければ
そんなことも考えなかったかもしれないと言う咲の話も後から聞いた。
咲は今年の6月に式を挙げる予定だ。
(投稿者 KURODA)