前編は以下のとおり
アイドル顔負けなくらい可愛い
アイドル顔負けなくらい可愛い 続編
制服姿、白いYシャツに白いリボン
制服姿、白いYシャツに白いリボン2
制服姿、白いYシャツに白いリボン3
Y子とカラオケに行った次の週か、その次の週の土曜日だったと思う。
授業中、俺はずっとY子とメールをしていた。Y子は学校が終わった後は暇らしいので、俺はなんとなく会おうかと誘ってみた。
実はこの日、A美と会う約束をしていたんだが、俺はA美に会うのはあまり気が進まなかった。
Y子からOKの返事をもらってすぐ、俺はA美に適当な理由を付けて会えなくなったとメールした。待ち合わせはK越駅だった。Y子はまだ着いていなかった。
Y子に、T上線の改札の前にいるとメールを送ってしばらく待っていると、Y子から着いたという電話がかかってきた。
Y子は、人ごみの中ですぐ俺の姿を見つけたらしくて、「あ~いたいた」と言いながらこっちにやってきた。カラオケのときに会ったときから髪型が変わっていて、Y子はさらに可愛くなってた。
しかし、Y子一人ではなかった。後ろからY子と同じ制服を着た子がついてきた。
それはI子だった。I子も、Nの家で泊まった日以来の再会だった。
I子はメガネを着けていた。Nの家ではメガネは着けていなかったから、一瞬誰だかわからなかった。結局またカラオケに行くことになった。
さすがに女の子二人の意見に、異議を唱えることができなかった。
個室に入って飲み物が来るまで、俺はI子に質問攻めにされた。
I子はもうすでに俺の気持ちがA美から離れつつあり、ちょっと前に二人でカラオケに行った事も全部知っていた。
まぁI子とY子は同じクラスだったので、話が伝わっていてもおかしくはないけど。ちなみに、Y子がA美と絶交してからは、I子もA美とはあまり関わっていないようだった。
飲み物が来て、Y子が歌本をパラパラめくっていると、I子がカバンからタバコを取り出して火を点けた。ピンクっぽい箱に入った、ちょっと細長いヤツ。
メガネのせいもあるかもしれないけど、制服だって着崩してないし、やっぱI子は模範生並の真面目な子に見えるのに足を組んでタバコをふかしている姿はちょっと衝撃を受けた。
「I子タバコ吸うんだ…」
「なにいってんの?NとKくんのせいだよ?」
「人のせいにすんなw」
「だってみんなでお泊りしたとき、か弱いわたしにむりやり吸わせて…w」
「おまえが勝手に俺の吸ったんじゃんw」
「あなたはわたしに初めて大人の味を教えてくれたヒト…」
「しらねぇwww」
I子とはそんな感じの会話をした。
その後は2時間くらい普通に歌ったり話をしたりした。
途中でY子がトイレに行ったとき、I子がこんなことを言った。
「Kくん、ぶっちゃけY子をどう思ってる?」
「…………多分好きだな。」
「Y子を幸せにしてやりなよ。Y子の気持ちは知ってるんでしょ?」
「あぁ…」
「正直言って、A美最近ちょっと性格悪いよ。学校でも浮いちゃってるしね…」
「知ってる。Y子のことさんざん悪い女だって言いふらしてるんだろ?」
「うんまぁそれだけじゃないんだけどね。とにかくA美との付き合いは考え直したほうがいいんじゃない?」
「ああ、そうだな…」
「それにしてもKくんってさぁ、女泣かせるの好きだよねw」
「…………」
Y子が帰ってきたので、そこで話は終わった。
カラオケから出ると、I子は用事があるからと先に帰っていった。
「まだ時間あるし、どうする?」
「んー、Kくんのウチ行きたいかも。」
「いいけど遠いよ?」
「いいよ。やったー!」
「…でもさぁ、おまえそうやってホイホイ男の家に着いてくるのは危ないと思うぞw」
「Kくんなら大丈夫だよぉ…」
「知らねぇぞ?」
「何が~?」
「いいや、なんでもない。」
そんなわけで、俺の家に行くことになった。
K越から俺の地元の駅まではで電車だと40分くらい。しかも途中で乗り換えもある。車なら国道一本でけっこう近いんだけどね。
さらに、駅から家までチャリで20分くらいかかる。ぶっちゃけ俺の家はけっこう田舎だったりする。周りはひたすら茶畑ばっかりだしな。
地元の駅に着いて、Y子を後ろに乗せて2ケツで俺の家までチャリをこいだ。
背中にY子のおっぱいが当たって、ちょっとヤバかった。
Y子は「青春って感じw」とか言ってけっこうハシャいでた。
だけど、まだ9月でけっこう暑かったし、正直ちょっとしんどかった。
家に着くと、二階の俺の部屋のほうが騒がしかった。ふすまを開けると、妹(当時中三)と妹の友達が3人いた。
妹は当時ちょっとヤンキー系入ってて、妹の友達もまぁそいういう子が多かった。
当時は、二階は俺の部屋しか携帯の電波が入らなかったのと、プレステとかコンポとかがあったので、俺が居ないときは俺の部屋が妹たちの溜まり場になっている事が多くて、妹の友達ともけっこう顔なじみみたいになっていた。
俺が部屋に入ると、妹の友達は口々に挨拶して部屋から出て行った。
ただ、Y子の姿を見るとキャーキャー騒がしくなって、Y子にペコッと頭を下げたあと、「可愛い彼女さんですねw」 と俺に言い残して出て行った。
妹だけは 「…おにい、いつもの彼女と違うじゃん、誰?」
と、俺だけにわかるように小声で言った。
「だれでもいいだろ。いろいろあんの。しばらく部屋入ってくんなよ?」
「ふーん、まぁいいけどね。いつもの彼女より可愛いじゃんw」
と、そう言って部屋を出て行った。(次回へ続く)