何年か前から、某音楽フェスで年越しするのが恒例になってるんだが、2年前のそのフェスで、一人の女の子と仲良くなった。
その年は大学時代の友達と一緒に行ってたんだけど、年越しのタイミングで見たいアーティストがどうしてもお互い譲れずに、今回はばらばらに年越しすることになった。
周りでは同じもの好きが同じ音を聴いて盛り上がってるわけだから、寂しいとかはなかった。
そんな中、年越しの何時間前かに見てたバンドのライブで、隣で踊ってた女の子と話す機会があった。
普段ナンパとかするタイプではないんだけど、ライブの転換中に自然と話しかけてた。
今のライブ良かったですねーとか、他にどのバンド見ました?とか。
ライブとかフェスによく行く人ならなんとなくわかるんじゃないかな、この感じ。
もちろん全員が全員話しかけたら愛想良く返してくれるわけではないけど、彼女がすごく明るいタイプの子だったのは幸運だったんだと思う。
おまけに彼女は一人で来てて(一緒に来る予定だった友達が体調不良で来られなくなったらしい)、更には年越しの時に見ようとしてたアーティストも一緒だった。
前置きやら説明やらが長くなったけど、つまりは意気投合して、一緒に年越しもした。
超良かったよ、キヨシロー。これが最後になるとは思わなかったけど。
年越しの瞬間、おめでとうの挨拶の後に、「今年も、じゃなくて、今年からよろしく!」 ってはにかんだみたいに言う彼女にすげー萌えた。
遅くなったけど、簡単に彼女のスペックをば。
都内の大学に通う大学3年生、21歳。
身長は155cmくらいかなぁ。痩せ型で髪型は黒のショートボブ。
若干マイナーだけど、モデルの高山都に似てる。本人は初めて言われたよーって言ってたけど。ひとつ言えるのは、ストライクゾーン限りなくど真ん中。
高山都から名前を拝借して、彼女のことは都って呼ぶことにする。
ライブが終わってからも、会場で売ってる升酒で新年の乾杯したり、年越し蕎麦食ったりしてた。
酒が入ってテンションが上がったのか、初詣行こう!ってはしゃぐ都と会場を出たのは2時くらい。
あ、友達には事情を話して、今度酒をおごるってことで納得してもらった。つーか納得させた。
ふたりともいい感じに酔っ払ってたこともあって、自然と手を繋いで歩いた。
電車を乗り継いで、都内の超ベタでもないけど正月にはそれなりに賑わう某神社で初詣。
お昼過ぎからライブ見て踊ってたこともあり、俺は足が棒のようになっており、都もお疲れのご様子(というか勝手にそう判断)だったので、さほど遠くない俺の家に誘った。
当然?そういう立地的なことも考えてこの神社を選んだし、都も頭の良い子って印象だったから、そのへんもわかった上だったと思う。
そう思ってたから、普段より少しばかり強気だったってのはある。
そんな俺に対し都はにやにやしながら、
「えー、俺くんは会って一日も経ってない女の子を連れ込んじゃう人なんだー?なんかしょっくー」 などとのたまう。
のたまいながらも手は握ったままなので、ついてくる形にはなるわけなんだけど。
誘っといて何ですが、即日お持ち帰りって経験は初めてだったので、軽口ばっかり叩いてた。
でも一度だけ、真面目な顔で「誰にでもついてくわけじゃないんだよ?」って言う都に、頭をなでながらわかってるよって返した。
軽薄そうに見られてなければいいなぁって思いながら。
これは後で聞いたことだけど、日常的に女の子を連れ込んでるような人ではないなってくらいには、ここの時点でも信じてくれてはいたみたい。
結局は「会って一日も経ってない女の子を連れ込んじゃ」ってるわけだから、異論は認める。
眠たそうな都を半分引っ張るようにして家に着いて、交代でシャワー浴びてさっぱり。
さっぱりしたせいかいつのまにか外が明るくなってるせいか、急激に照れ臭くなる。高校生か。
悶々とした下心もどこへやら、そうすると今度は急に眠くなるもので、とりあえずベッドに入る。
はじっこに寄って、ベッドぽんぽん。おいでって言う俺に、素直に従う都さん。犬みたいだな。
軽く抱き寄せて、おやすみって俺、おやすみって都。
俺くんあったかいねーって言った数秒後には寝息を立ててる都さん。寝付きいいな。
俺も寝付きはいい方なのでいつのまにか寝てたわけだけど、ケータイのけたたましい音で目が覚める。
オフにしとくのを忘れてたアラームを切るべくベッドから抜け出て、切ってまたすぐ戻る。
お約束の、やべぇ仕事!もなければ、誰この女…!?もない。とても穏やかな元旦の目覚めです。もう昼だけど。
アラームのせいだか俺が動いたからかはわかんないけど、都も目を覚ました模様。
低血圧なのか、誰この男…!?なのか、しばらくこっちを見てぼんやり。
おはようって俺、おーはーよーうーって都。寒いのか、布団の中にもぐってしがみついてくる。
おーおーよしよしって髪をわしゃわしゃすると、うれしそうに?顔をぐりぐり胸に押し付けてくる。
かーわーえーえー。そしてやはり犬のよう。
寝起きはどうにも喉が渇くので飲み物を取りに行こうとしても、離れない都。
すぐ帰ってくるってば!っつって引き剥がし、お茶片手にまたすぐ戻る。なにこのバカップル。
とりあえず都にも一口飲ませて、寒いのでまたふたりしてベッドにもぐる。しがみつかれる前にこっちからつかまえて、軽くキス。
んっ、って声を漏らしてから、寝起きの口の中は細菌が繁殖してるんだよ?なんてことを言う都。
言うほど嫌そうでもなかったので何度かちゅっちゅしてたら何も言わなくなった。
首の後ろに手を回して完全にキスモードの都の顔に、これでもかっつーキスの雨。
どうでもいいんだけど、俺はキス大好きだし、それなりに定評もある。が、都とのキスはヤバい。とにかくくちびるが超柔らかい。
別段ぽてっとしてるわけでもないのに、すげー気持ちいい。
すぐに夢中になって、舌も使ってねっとりとしたキス。スイッチ入ってしまいました。
苦しいかなって思って一旦顔を離すと、もっとーって何とも色っぽい表情でせがまれる。続行。
たまに吐息みたいな声を漏らしながら、都も遠慮がちに舌を絡めてくる。
首に回された手のホールド力がいよいよ弱まってきたとこで解放。
「俺くん、キス上手だね」って都。
キスをほめられるのが一番うれしい俺、しっぽがあったら超振ってる。
返事の代わりに柔らかい前髪をかきわけて、おでこにキス。にこにこしてる都が妙にいとおしくて、顔から首、耳に至るまでくちびると舌でなでる。
耳はくすぐったいみたいだけど、一切お構いなし。なんかじゃれてるみたいだなーって思ってたら、俺くん犬みたいーって笑われた。犬同士かよ。
口をキスで塞いだらパーカーのジッパーを下ろし、Tシャツの上から胸に手を当てる。
正直大きくはないけど、感度はなかなか良好。乳首の辺りをなでるとぴくって反応する。(次回へ続く)
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期待
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