初詣。駅で待ち合わせしてはにかみながら「あけましておめでとう」を言った。
神社へ行く途中「さむいねぇ」ってちょっと肩をすくめながら手を合わせると、
彼が「手袋ぐらいして来いよ」って私の手を取って自分のコートのポケットにいれてくれた。(なんだかその時の彼の優しさがすごくうれしかったなぁ。)
お参りをすませて、おみくじをひいて、微笑ましいひとときを過ごした。
神社の帰りに「俺の学校、あそこだよ、よって行こうか?」と彼が言うので、「いいの?よって行けるんだったら行きたい!」って返事した。
相変わらずポケットの中で手をつないで、ぐるっと校舎の外側を回った頃、「ここが部室。寒いから少し暖まって行こう」そういって彼が部室にいれてくれた。
プレハブのバスケ部室は汚くって、ちょっと臭かったんだけど、これからおきることにちょっと期待していた(キスしてくれるんじゃないかなぁ、ぐらいにね)
ストーブの前で、なんか目を合わせられなくって、赤く燃えるのを見つめながら、二人でしゃがんでドキドキしながら途切れ途切れの会話していたら、
急に彼が、「キス…していい?」って。うなずくと、静かにキス。
今度は見つめあってキス。彼の舌が入ってきて身を硬くしたら、抱き上げられてテーブルの上に押し倒された。
その時、頭の中は(えぇっ?まさかここで? 避妊は?パンツどれはいてきたっけ?背中の雑誌が邪魔だなetc…)
彼の苦しそうなキスは私の首筋から胸元に動き、手は胸を探る。
私の手はどうしたら良いのか宙を泳いでたんだけど、彼の手が足の間に滑り込んできたとき、自然に彼の背中をつかまえていた。
ショーツの中に手を入れられたとき、自分の身体が勝手にびくんびくんと動いた。「ねぇ、いいかな…俺もう我慢できないよ」と彼。
私といえば、彼が触っているところに言葉も出ないくらい感じていて、うん、うんと首をたてに振り必死にしがみ付いてるだけ。
彼が入ってきたとき、痛くてのけぞって逃げようとすると、彼は私の頭を抱え、激しく動き始めた。おまけに背中にあった雑誌の角が、彼が動くたびすごく痛いのに足を肩に担いで深く入ってこようとする。
した事ない格好で足までつって、思わず「痛いっ!いたたたっ!やめてーーっ、ちょっとまってぇーー」って言っているのに、ケダモノ状態の彼はやめてくれなかった。
で、彼は最後まで満足したらしいけど、私は死ぬ思いだった。
あっちもこっちもそっちも痛くって涙が出た。彼は私の涙にいたく感激した様子で「やさしく出来なくてごめんな」と言い、抱きしめた。
「セックスの痛みよりも、背中の本と足がつったので痛くって泣いた」とは言えず、その時は、なによりも終わってくれたことだけでほっとした。
帰りはあそこの痛みと、足のつった痛みで歩いて帰るのがつらかった。
セックスに対して夢見ていた高校生時代、現実を思い知らされた日だった。