苦節三年、後輩と嫁が逢瀬を繰り返す仲になった。
元々俺にそういう性癖はあったのだが、
嫁は真面目で明るく家事をしっかりやる、まさに良妻賢母タイプ。
俺の性癖の対岸にいるような女だったが、
だからこそ嫁が落ちたら・・・という妄想に駆られ、
もうどうにも抑えようがなくなって五歳下の後輩に相談。
これが約三年前ね。
女慣れしているとはいえ、後輩は全力拒否。まあ想定内。
だけど取りつく島もない状態で三年間経とうとした時、
さすがに無理かと思ったんだけど、
最後の捨て身な方法で意外にあっさりOKとなった。
嫁とのやり取りを後輩に話したら即OKになったんだよ。
そのやり取りなんだけど、何気に嫁にこう言った。
嫁に何があっても俺は嫁を守る。嫁の気持ちが俺に向いてるなら、
全てを引っくるめて嫁を大事にするって。
最初何言ってるの?って感じだったけど、
嫁と交際中の俺の浮気を今でも後悔していることを伝えると、
既に完全に決別出来ていた嫁は笑っていた。
嫁が三十になったら子供作ろう、それまでは好きなように
青春を謳歌しなさい、男友達や同僚と飲みに行くなり、好きなようにしなさい、
子供が出来たら何も出来なくなるしさ、と言ったんだ。
俺が昇格出来るまで子供作らないって言ってたのは俺の方だから、
ずっと子供欲しがってた嫁は凄く喜んでいた。
俺の浮気って会社の同僚だったんだよね。
それがこじれて変に会社にバレて昇格が同期より二年遅れたんだわ。
やっと係長級に上がる目処が付いたからその事実を利用しただけ。
つまり、嫁に精神的なガードを下げるきっかけを作ってやったって事。
子作り前の最後の青春、なんてベタな言葉言ったりしてさ。
その事を後輩に話したら、じゃあやりますか、だってよ。
よく三人で飲む機会を増やしてなし崩し的に・・・みたいな話があるけれど、
うちの嫁に限ってその方法は絶対上手く行かないと分かってた。
かと言ってナンパ的な類も無理。
嫁、ナンパ慣れしてるし、人見知りするから。
ちなみに嫁は後輩とは結婚式と会社の行事で二~三回は
会ったことがある程度だが、爽やか伊達男なので、
女として嫁的にもそりゃ悪い印象は持っていないのは知っていた。
会社帰りのデートをドタキャン、嫁に連絡いれる暇もない位忙しいという前提で
後輩に待ち合わせ場所に行ってもらい、状況を説明してもらう。
わざわざ有難うね、の労いの言葉を嫁からかけられ、そのまま解散。
直後に後輩から連絡があったんだけど、
嫁のガードの強さに心が折れそうになっていた(笑)
その数日後に嫁とカラオケへ。
罪滅ぼし、という建前で途中後輩を呼んだ。
ちょっと展開が強引だったかもしれないけれど、
いつもの日常じゃダメなんだ、少し違和感があるくらいがちょうど良い、
という後輩からのアドバイス主体に事を運んだ。
でも目の前で後輩と話す嫁の表情は完全に「よそ行きの笑顔」。
言葉は柔らかく饒舌だが、いつものように心に高い壁を作っていることは
夫の俺がよくわかっていた。
後輩、何も知らずに楽しそうにして・・・
とちょっと可哀想に思えるくらい。
全く後輩に関心を示す気配のない嫁に落胆とも安堵も言えない
妙な気持ちになったけれど、これが寝取られ属性ある奴が
至高の喜びとする心の機微なのか、と思った。
取られたくないけど、だからこそ取られてしまった嫁を見てみたい・・・
みたいな?
嫁がトイレ中に後輩と作戦会議。
全然後輩に関心なさそうだな、と話すと、
そんなの想定内と言わんばかりの後輩の反応。
「全く興味示さない女が五分後に俺のチ○ポ咥えて
精液ゴクゴク飲んだりしますからね」
と簡単に言ってのけた。
女慣れしてるとはいえ、その余裕は一体どこから?
それにいきなりチ○ポとかエロい言葉言い出す後輩にちょっと引きつつ、
でも嫁の顔を何故かオーバーラップさせて異常に興奮し出す俺。
家での飲み会は嫁的に絶対あり得ないと分かっていたので、
こういうカラオケのような健全な夜遊びをその後数回実施。
何度目か忘れたけれど、帰りの電車で受け取った後輩からのメールに
「俺さんがトイレ行っている時にキスしました」
と入っていた時はサーっと血の気が引くのを感じた。貧血に似た感じ。
隣に座ってる嫁からはそんな素振りは一切無いのに。
近いうち、本当に後輩の精液をゴクゴク飲むようになるかもしれない、
と思ったら勃起した。 (次回へ続く)