今の会社に入りたての頃の事なんだけどね。
突入した事のない分野の職種で、何もかもが初めての世界。
それまでの経験なんて何も通用しないまま、仕事が始まったわけで。
そんな事を続けていると、体に無理が来ちゃいまして。ストレス性の胃炎になっちゃって、アルコールも食事も全てに制限がかかっちゃって。
とにかく、ずたぼろな仕事が始まったなぁって思ったわけですよ。
そこへ、新入社員として俺よりも年上の(それでも一歳しか違わなかったけど)女子が編入。この女子、見た目がとにかく素敵。美人。
キリッとした顔つきや、くびれの強調されているスタイルなどを考えても、彼氏がいないってのが嘘みたいな感じがする。本当に居ないんだけどね。
その彼女と俺が、セクロスするお話です。
んで、しばらく普通に日々が過ぎる。
そのうち、彼女…めんどいので名前を仮に麻美としておく。
麻美と俺が一緒の部署になり、数日が過ぎ。
少なくとも俺が先に就職しているので、事務用品やら道具やらの場所は、俺のが知ってる。
麻美が会社に入ってきた当日、何も机に用意されてない状態で仕事しろって言われても、誰もできないじゃない?
だから、俺が鉛筆の1本から全部用意したのさ。
それが嬉しかったようで、その後から俺と仲良くなる麻美。
見た目のクールビューティーとは裏腹に、笑うと笑顔が本当にかわいい。
ただ若いだけの女どもにつぐ。『女は愛嬌』ってのは、嘘じゃないぞ。見てくれがどうこういうよりも、本気で笑顔になれるかどうかってのが、かかってくると思う。…説教くさいおっさんでごめん
麻美とそんな事があってから、俺が麻美に吸い寄せられる。
しかし、彼女がいる俺としては、吸い寄せられるわけにはいかんのです。
んでも、かなり魅力的な麻美。
そうこうしている内に、俺のストレスから来る胃炎が最悪なことに。
入院までする大騒ぎになり、会社にも一時期行けなかった。
それが回復してからも、酒は呑めず、食事制限も相変わらず。会社に復帰してからも、麻美が心配してくれて俺に色々と声をかけるようになっていたのです。
『大丈夫なんですか?無理して会社来ないで、ゆっくりしてた方がいいんじゃないですか?』 なんて、心配してくれる。
綺麗な顔の女の子が眉間を寄せて心配してくれると、マジで元気になるぜ?
…俺だけか?w
しばらくして、定期健診で俺の体が回復したことを、医者からお墨付きをもらう。それをウキウキしながら、会社の人たちに報告!
麻美ほどじゃないにしろ、みんな気にしてくれていたからなんですなぁ。
報告した後、みんなが祝福してくれたのには驚いた。
先輩からはヘッドロックをかけられ、『呑みに行くか、このやろう心配させやがって!』『復活した肝臓、俺が壊してやる!』など、嬉しい限りのお見舞いの言葉を貰いましたよ。
ひとしきり盛り上がった後、自分の机の上に書類の切れ端が置いてあるのに気付きました。二つ折りに折っただけの切れ端。開いてみると、こんな事が書いてありました。
『快気祝い、やろうよ^^』 まさかと思って麻美の方を見ると、こっちに目線だけをやって、ニコって微笑まれました。
彼女がいる自分の身を、軽く呪いました。
鉄は熱いうちに打て!ってのが俺の心情。
その時も同じで、普段は残業しまくりの俺ですが、麻美に無言の返信をするつもりで、定時で上がってみました。勿論、麻美にわかるように。
麻美もそれに気付いて、俺が会社を出てから遅れること5分で出てきました。
話すと長いので端折りますが、まさか麻美が合わせて出てくるとは思ってなかったので、嬉しいハプニングでした。
男とは違って、制服から私服になった麻美はまた違った魅力ある姿になってました。エロ目線100%で上から下まで見てたらそれに気付いたようで、『何を見てるのさw』 って言われて、ちょっとドキッとしました。
『ん?魅力的な女性を一人視姦中ww』
って返せた俺は、それが精一杯だったのは今だけの話です。
その後二人して、快気祝いの為に居酒屋へ移動します。
居酒屋では、快気祝いと言うことで麻美の奢り全開ってのがルールでした。
快気祝いなんだから、奢らせろ!って言われてて、それでも腐っても男。
出来ることなら、自分が出せる範囲では出したいってのが男の見栄ですな。
いつしか二人とも一軒目でべろんべろん(この辺は端折ります)。
焼酎のボトルを二人で2本は空けて、それでも飲み倒す。
おぼろげですけど、確か最後の方は40度くらいの焼酎をストレートで飲んでいた気がします。お店を出てから気付いたんですが、麻美はとにかくべろんべろん。
会計したのは実は俺で、総額23000円をニコニコ現金払い。
その間も、店前でふらふらしながらキャバクラの呼び込みなんかに喧嘩を売っている麻美を発見。やばいと思って自分もふらふらながら手早く支払いを済ませて麻美の確保に向かう。店の扉を開けて麻美のそばに駆け寄る。
酒の勢いのせいにして、腰を抱きたいっていう性欲丸出し根性で確保しようと思ったんだけど、ここで予想外の事態に。
麻美が先に俺を見つけて、両手を挙げて抱きついてきたのです。
(次回へ続く)